サケとマスはどう違うか?という質問をたまに聞くことがある。
サケにはどんな特徴があり、マスにはどんな特徴があるのか?みたいに考える人も多いかもしれないが、結論から言うと、すべてサケ科の魚で、サケとマスに明確な違いがあるわけではない。つまり、すべてサケであると言える。よって、サケとマスの違いを語るのは無意味である。
・・・と言いたいところなのだが、確かにサケとマスの違いを語るのは無意味ではあるのだが、種の同定、つまり「この魚はサケである」「この魚はニジマスである」「この魚は紅サケである」というような種を特定することは非常に重要だったりする。なぜかというと、種類によって値段に差があるからだ。一般的にサケ(学名:Oncorhynchus keta)は比較的安価だが、銀鮭(学名: Oncorhynchus kisutch)は高級である。もちろん色々な条件によって値段の上下はあるが、通常は銀鮭は高くサケは安いという事が多い。なので、銀鮭の中に誤ってサケが入ってしまうと、「銀鮭の値段で買ったのに、中身はサケじゃないか。詐欺だ!」なんて事態になりかねない。なので魚種を見分けることは非常に重要なのだ。
ちなみに、魚屋さんでよく売られているマスは、サーモントラウトと呼ばれている。その正体は、降海型のニジマス(学名:Oncorhynchus mykiss)である。ニジマスは淡水域で産卵してふ化するが、すぐにオス同士が争い、勝ったオスはそのまま湖に残りニジマスとなり、負けたオスとほとんどのメスは命がけで海に向かう、そして海で荒波に揉まれながらたくましく成長するそうだ。そしてその頃に捕獲されて海上で養殖された個体は特別な餌を与えられてサーモントラウトと呼ばれるようになるそうだ。
まあ今回はこんなところで。